専門分野のご紹介

小児眼科

北新宿の眼科『新宿眼科クリニック』(西新宿徒歩4分・中野坂上徒歩8分)の医師が、小児眼科について詳しくご説明いたします。

子供の眼科受診について

子供の眼の発達

生まれて間もない赤ちゃんはぼんやりとしか見えていませんが、子供の視力は物を見ることによって発達し、8歳くらいで大人と同じくらい見えるようになります。両眼で物を見て、遠近感や立体感を把握する能力は、生後1年の間に発達します。
特に5歳くらいまでが最も大切な時期ですので、それまでにしっかりと視力について確認してあげることが大切です。子供の場合、眼に異常があったとしても一見わかりにくく、特に小さいお子様ですとそれを言葉にすることが難しい為、眼の異常を発見するのが遅れることもあります。普段の生活の中で、不自然に物を見ているようなことがあれば、あまり自覚症状がない場合でも一度眼科健診をすることをお勧めします。

お子様の次のような症状に気づいたら、早めに当院までお越しください。

  • 物を見るとき、片方または両方の目を細める。
  • 物を見る時、首を傾ける。
  • 片方の眼を隠されるのを嫌がる。
  • 物を見るとき、顔を近づける。
  • 両眼が寄っている。別の方向を向いている。
  • 眼球が震えている。
  • 眼の大きさが左右で異なる。
  • 眼の表面や中が濁っているように見える。
  • 明るいところでまぶしがる。

子供の眼の発達
(1)斜視

目標物へ視線を向けるとき、一方の目は正しくそちらへ向いているが、もう一方は別の方向を向いている、という状態です。斜視があると、立体的な見え方や、奥行き感が育ちにくくなります。早期治療が大切です。

調節性内斜視について

人間の目には調節というピントを合わせる機能があります。この調節が働くときは、輻輳(ふくそう)という寄り目にする機能も同時に働きます。調節も輻輳も普通は近くを見るときに使います。しかし、遠視があるとそのままではピントが合わないので、調節機能を使用して何とかピントを合わせて見ようとします。すると同時に輻輳が働き、内斜視になります。この状態が調節性内斜視です。
 小児は調節力が強いため、大人のように普通に屈折・視力検査をしても正確に測れません。そこで、検査では調節を麻痺させる点眼薬を使用します。視力が良くても精密検査をすると、遠視が発見されることがあります。また、遠視はなくても近くを見たときに輻輳が異常に強く働いて内斜視になる状態(非屈折性調節性内斜視)であれば、眼鏡を処方します。
 尚、小さい子供の場合は偽斜視という状態もあります。内側の白目の部分が少ないため、内斜視に見えるというものです。実際は両眼の視線はそろっており、両眼視機能も問題ないという状態です。その場合、治療は必要ありません。

(2)弱視

視力の発達する時期に十分に目を使わないことで、視機能が発達しないままになる状態です。極端に悪い場合は、眼鏡やコンタクトレンズを用いても視力がでにくいこともある為、日常生活に支障をきたしてしまいます。

(3)不同視

左右で視力が極端に異なる状態のことです。左右の目に映った像を脳で一つにする「両眼視機能」の発達が障害されて、立体感や遠近感がわからなくなってしまいます


(4)色覚異常

網膜には色を感じる細胞があり、その異常によって色覚異常が生じます。後天的なものは、網脈絡膜や視神経の疾患に伴って発現しますが、ほとんどが生まれつきのため一般的には先天色覚異常のことを指していいます。


(5)先天性白内障

生まれつき、若しく子供の間に水晶体が濁ってしまう病気です。物がかすんだりぼやけて見えたりするようになります。250人の新生児に対して1人という高い発症率となっています。

(6)先天性緑内障

房水を排出する役目を果たしている前房隅角の形成異常が原因で、生後1年以内に発症するのがほとんどです。症状は、光が当たっていない場所でもまぶしく感じたり、まぶたが痙攣したり、涙の量が多くなったりします。

(7)先天性鼻涙管閉塞

目から鼻への管が生まれつき開通していないため、涙が目から鼻へ流れずに溢れ出てしまいます。涙嚢にたまった涙に細菌が感染することもあります。

(8)網膜芽細胞腫(まれ)

網膜に発生する悪性腫瘍のことで、この病気は視力が失われるだけでなく、視神経を通って脳に転移したり、それ以外の臓器では骨髄などにも転移して命にかかわります。

(9)先天眼瞼下垂

上まぶたが垂れ下がってくるために、目が開けにくくなる病気で、子供のまぶたのトラブルの中で多いものの一つです。両目の見る能力の発育が妨げられたり、斜視や乱視、弱視、不同視になる恐れもあります。

(10)睫毛内反症(さかさまつげ)

睫毛の先が眼球に向かって生えてしまい、毛先が角膜に触れて傷をつけてしまう病気です。まぶたの組織や筋肉の未発達などが原因となり、乳幼児や小児の下まぶたにしばしば起こります。


専門分野一覧へ